李徳明伝 参考地図
西涼府の攻防＜1010年頃＞
父の跡を継いだ李徳明は、西涼府攻略を目指した。遼は甘州方面の攻略を企図し、1008年、1010年と兵を入れた。このころの河西地方は、南部が西涼府を中心としたチベット系政権、甘・粛州は甘州ウイグル、沙・瓜州には曹氏の敦煌王国がそれぞれ勢力を張っていた。
甘州争奪戦＜1020年頃＞
李徳明は、一時西涼府を押さえたものの甘州ウイグルに奪われてしまう。遼は1026年にも甘州へ兵を向けるが落とすことができなかった。西涼府を失ったチベット系勢力は、青唐を新たな拠点に勢力を立て直しつつあった。
河西奪取＜1030年頃＞
1028年頃、李徳明の子、李元昊は甘州を陥れて争奪戦にケリをつけ、さらに西涼府を狙う。この頃沙州一帯は、トルファンを拠点とする西州ウイグルの勢力下に入ったと考えられている。